新洋亭 カツ丼 富岡

aestiva2009-03-07

群馬県富岡市といえば世界遺産になるかもしれない旧富岡製糸場がある街です。街中にとんかつ、カツ丼のおいしい新洋亭があります。ここのカツ丼は卵でとじたものではなく、コロッケのように丸いヒレカツにソースともしょう油ともいえないたれがかかっているのです。甘辛いたれがあつあつのやわらかいカツにしみこんでおり食欲を誘います。これは富岡特有のカツ丼だそうです。
具だくさんのみそ汁の中に一つだけすいとんが入っていました。これはうどん、おっきりこみ、煮ぼうとうなどで栄えた上州の小麦文化ならではのものなのだと思います。
おかみさんがとても気さくな方で、いろいろとお話を聞くことができました。秘伝のたれは日高こんぶとさばぶしを使ってだしをとっているとのことです。そんなことしゃべっちゃっていいのかな?と思いましたが、この味に自信があって他では真似はできないから話したのだと思います。そして、手先が器用な方のようで店内にきれいな絵手紙が飾ってあります。まるで相田みつをの作品のようでした。
なんと創業84年間、今の代の夫婦が三代目だそうで、秘伝のたれはずっと注ぎ足しをしてきたそうです。戦時中物資がなく豚を食べられなかったときはサメをカツにしていたそうです。海のない群馬県までどうやってサメを運んだのか気になったのですが聞きそびれました。
とんかつ定食を一切れもらったのですが、まるで豚の角煮をそのままカツにしたようなふわふわと柔らかく不思議な食感で、豚の味もしっかりしており、こちらも次回訪れたときには食べてみたいものでした。
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