スワローズVSジャイアンツの開幕三連戦をみて

唐突ですがレールウェイズというチームを知っていますか?大石大二郎松永浩美、リチャード・デービス、ブーマー・ウェルズ簑田浩二山本和範村上隆行、梨田昌孝。という先発メンバーに加えて、門田博光福本豊石嶺和彦金村義明という代打陣でした。オールドファンにはたまらないメンバーですが、これはかつての近鉄バファローズ、南海ホークス、阪急ブレーブスと今はないチームのオールスターメンバーなのです。これはファミコンのソフトであるファミリースタジアムファミスタ)の最強チームのうちの一つでした。つまりゲーム上のことでした。かつてのファミスタは守備のことなど全く考えておらず、梨田のところに門田や石嶺を入れたものです。ゲーム上ではこれでも十分なのですが、実際の野球は全く違います。
ゲーム上では守備データというものはあまり重要ではありません。レールウェイズのように打って打って打ちまくるチームの方がおもしろいし強いです。レールウェイズが今のジャイアンツとダブって見えてしまいます。ゲーム上のデータでは絶対に一番強いのですが、実際のペナントではいくら強大な戦力を集めても140戦140勝できるわけではありません。そして、打つだけではなく、走る、繋ぐ、守るという総合的なバランスがあってこそのペナントであり、日本一そしてアジア一に繋がるということはここ数年の野球をみれば明らかです。千葉ロッテ日本ハム、中日も投手力と守備力で勝ってきたチームです。
その縮図となったのが開幕戦であるスワローズVSジャイアンツだと感じました。エース・グライシンガーと4番ラミレスを奪われたスワローズと、それを奪ったジャイアンツとのまさに因縁の対決となりました。予想だけ想像すればジャイアンツが有利だと考えるですが、そうとはならないのが野球のおもしろいところです。結果は誰もが驚くスワローズ三タテでした。
スワローズは機動力野球で揺さぶりました。例えば、バンドのポーズで足の手術を終えたばかりのジャイアン小笠原道大を揺さぶったり、塁に出れば当然のごとく盗塁を試みました。見事前評判を覆して三連勝したのです。
私はジャイアンツファンなのですが、この先が心配でなりません。シーズンが始まった今はもうどうすることもできません。しかし、機動力を使える若手がいないわけではありません。よって、原監督には名前だけでメンバーを決めずに若手を試してほしいと思います。